農業生産部 しいたけ担当の大月が、しいたけ栽培の現場を語ります。 ◆寒さに強い菌、弱い菌・・・ しいたけにはたくさんの品種があります。 まずしいたけには100種類ほどの種類がありますが、生育する温度の違いで低温菌、中温菌、高温菌に分けられます。今栽培しているのは中温菌に属する種類です。 去年の冬には低温菌の栽培に挑戦したんですが、去年はあいにく暖冬だったためなかなかしいたけが発生しませんでした。 これはいかん!と思い、今年は中温菌での栽培に挑戦したんですが・・・残念。今年の寒さなら、きっと低温菌のしいたけはよく発生したんだろうなあ。 ◆天候、気温を相手にしなければならない しいたけ栽培の手ごわさを感じましたね。 モクモクのしいたけの原木はしいたけの収穫したあと休養させることを繰り返しています。しいたけ菌はこの休養の間に栄養を蓄えます。そして、刺激を与えることによってしいたけの笠が作られ、樹皮を突き破って出てくるので温度が低くて菌が育たないと樹皮を突き破る力が出ないのです。 この休養をしている間に、積算温度(その日の平均気温×日数)が400度ほど必要になります。 秋だと、一日の平均気温が15℃で30日ほどの休養をしていたので充分発生させることができました。 今の時期は、ヒーターを使って温めても一日の平均気温は5度くらい(夜が寒いため)なので、たとえ30日休養させても5×30=150℃位にしかなりません。
◆これからのしいたけ栽培について 現在、来年の夏のためにしいたけに植菌しています。 今回は12000株の植菌に挑戦です。 ドリルで原木に穴を開け、ひとつひとつ手作業で菌を植えていきます。 今回はハウスの中の温度を保つことができず、生育に大きな影響がでてしまいました。 この対策のために今、考えていることはしいたけを収穫した後の原木を使って、薪ストーブでハウスを温めようかと思っています。 灯油も使わないし、エコでしょう。 今年はみなさんに絶対満足できるしいたけをお届けできるよう、頑張ります!!
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